ご縁About

縁 en

いくつもの“縁”が
つながって生まれた「欅の宿 縁」。
この場所から、さらにゆたかなご縁が
育まれていくことを願って、
はじまりと未来の物語を綴ります。

ご縁ものがたりはじまりの Story 01

「欅の宿 縁」のオーナーは、はじめから宿泊業のプロだったわけではありません。彼は京都で30年以上にわたり、解体・不動産事業を営んできました。それまでの業界の慣習やイメージを変えようと、徹底して品質を磨き、人材の育成やISO14001認証取得、施主様に住み慣れた家への思い出を残してもらうための“解体体験”、廃棄物ゼロに向けたアクションなど、次々と新しいチャレンジに取り組んできました。やがて、一人また一人と応援してくださる方が現れ、業界を取りまく環境も大きく変わっていきました。

しかしそんな折り、オーナーは脳疾患に倒れ、左半身麻痺という重い後遺症を背負うことになります。塞ぎ込む気持ちと闘うように粘り強くリハビリを重ね、もう一度「生きている証」を掴もうと、彼は新しい事業に挑みます。これまで培ってきた土地活用の経験を活かして、ホテル事業へ挑戦。サービスを通してより多くの方に価値を届けられることに喜びを感じ、宿泊・リゾートの領域に新たな可能性を見出していきます。

「見てもらいたい建物があります」。信楽の地でゴルフ場を営み始めたオーナーのもとに、ある日、学生時代の友人から連絡が入りました。偶然にもその建物は、ゴルフ場に近接した敷地。家族たちを伴って建物を訪れた彼は、初めて出会った瞬間に、その建築に圧倒されます。仕事柄、年間数百棟もの建物を見てきた彼の目にも、平成の世に日本古来の伝統工法を駆使して築かれた邸宅は、稀有な存在だったのです。

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ご縁ものがたり地域の Story 02

出会った瞬間から、他にはない唯一無二の場所だと感じられる建物。その場所を一日一組だけのためにひらかれたオーベルジュにしようという夢を描いたオーナーは、ゴルフ場を営むなかで一から育んできた“地域とのつながり”を生かし、地元信楽の人たちと一緒に新しい宿をつくりたいと考えました。

その影には、本気で地域のことを考え、信楽の人たちと向き合ってきたゴルフ場の支配人の姿がありました。はじめは京都から来たよそ者として誰からも相手にされず、それでも彼は諦めずに、この地域をより良いものにするために自分たちにできる貢献の仕方を探していきました。

やがて、その想いが少しずつ伝わり、パートナーとして熱心に仕事に取り組んでくれる地元の設備会社や造園家たちが現れてくれました。その造園家は偶然にも、毎年支配人たちが行ってきた植樹活動の土壌づくりも手掛けてくれた地元の名企業でした。

ゴルフ場に通ってくださるお客様たちも、コロナ禍でも積極的に地元のお店を利用してくれたことで、まちが元気になり、活動を応援してくれる人、心を通わせ合える人が、地域に少しずつ輪となり、広がっていきました。

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ご縁ものがたり人の Story 03

地域の方々が口伝てで広げてくれたことで、「信楽の地にオーベルジュができる」という話は、ながく京都で研鑚を積んできた料理人の耳にも入りました。

その料理人は10代にして料理の世界へ飛び込み、道一筋50余年。一流ホテルで料理長を務め、独立して構えた料理屋にはミシュランも星を付け、決して飾らない料理と人柄は、多くの人に愛されてきました。しかし長年の立ち仕事から体を傷め、京都の店は惜しまれながら閉店。地元信楽で奥さんと家庭菜園を営みながら療養し、回復を遂げた矢先でした。「ここで一日一組のお客様のために、心を尽くして料理をしたい」。料理人は自らオーナーのもとへ出向き、再び包丁を手にしました。

日本建築に造詣の深い建築家も京都から加わり、庭と家屋、料理が一体となって、この場所に新しい生命を吹きこんでいきました。出会うべき時に、出会うべき人と場所、人と人が出会い、いくつもの“縁”がつながって「欅の宿 縁」というオーベルジュが形づくられていきました。

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  • ご縁ものがたり 人の縁 Story 02ご縁ものがたりつながりの縁 Story 02
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ご縁ものがたり未来への Story 04

「欅の宿 縁」という名前が表すように、この場所では“欅”の木が大黒柱として重要な役目を果たしています。建材として高価でもあることから、欅が柱に使われることは一般ではほとんどありません。欅は「幸福」や「長寿」の象徴とされ、この建物を築いた人たちの未来への願いを、一本の柱からも感じ取ることができます。

現行の建築基準法のもとで日本古来の伝統工法を貫くことは難しく、現代の宮大工によって建てられたこの建物は、日本建築の“生きた教科書”とも言える存在です。その素晴らしさを、10年先、100年先へと守り継いでいくことも、オーベルジュという新たな活用法によって建物を活かす意義のひとつだと考えます。

ここを訪れてくれる一人ひとりと、丁寧にご縁を紡ぎながら、「欅の宿 縁」の物語はつづいていきます。

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